「夢なぁーんて、見るもんじゃない、語るもんじゃなぁーい、叶えるものだからぁー」と歌っておりますが、自分でいうのもナンですが、たしかにそうではないかと思うわけです。
だいたい夢をみるのは正常な思考能力さえあれば、まぁ誰でもできるわけで、その夢を語っちゃうのもまぁ、極端なテレ屋さんでもないかぎり出来ない話じゃない。
でも誰にでも出来ることをしたってうれしかないでしょ....そこが問題なんです。
うれしくないことをしたって当然うれしくないわけで感動だってしません、これはごくあたりまえのお話し。
この詞は、僕が初めて安室奈美恵さんに書かせてもらった詞です。
彼女はすでに十代の人達への影響力を発揮していて、その彼女が口にする言葉というのを考えて書いたわけです。
別にPTAやセンセイ方に褒められるような、優等生の歌にしようなんてこれっぽっちも思わないけども、常に前向きな女性像を描きたいとは思っていました。
夢を見るのも、語るのも別に悪いことじゃない。
だけど、そこまでは誰にだってできることだから、そんなことを目標になんてしたくない。
夢を見たら、叶えるまでやらなけりゃ意味がなくなってしまう。
最近ヤな事件が多いでしょ、「人を殺してみたかった。」とか、わけのわからない事を言うヤツが増えてきてる。
ニュースの特集で、「人はなぜ人を殺してはいけないのか」なんて質問を道行く人になげかけていた。
誰も答えられないわけです。
あたりまえでしょ、そんなもんに答えなんてあるわけがない。
それは個々の倫理観の問題で、それは人として持っていなくてはいけない事実だからです。
それをなんで?とか聞く方がまちがってるでしょ。
とは言え、そういった倫理観をふりかざすつもりはないんだけど、自分の存在意義や、行くべき道をみつけられない人が、そういった不幸な道へ迷ってしまうのかも知れないとも思う。
ナンでもカンでも夢を見ろってわけじゃないし、夢がみつからない人だっているだろうけど、したいことのひとつやふたつあるでしょ。
でもそのしたいことが殺人だったり、いわゆる悪に向かうものだったなら、ちょっと考えてみて欲しいよね。
選ばれて産まれてきたんだからさぁ。 えっ?!選ばれたって意味がわかんない?、保健体育の授業を勉強しなおしましょう。
あれ?今保険体育って言わないかな? まぁ、いいや、なんかカッタァーい話になってしまいましたが、もし安室さんの歌を聴いてくれる人の中に、そんな思いで道にまよっている人がいたとしたら、そういった人達に彼女の前向きさを伝えたいって思って書いた詞がこの歌なのでした。
なぜなら、彼女なら「私はこうやって生きてる!」って胸を張って歌えそうな気がしたから。


関連リンク
「Chase the chance !」(No.0002)
「present」(No.0025)
「Don't wanna cry」(No.0030)
「present 2」(No.0054)
「Rainy DANCE」(No.0070)
「LOVE 2000」(No.0103)
「LET'S DO THE MOTION」(No.0131)
「i was a fool」 (No.0147)
「PRIVATE」 (No.0212)

Chase the chance !
作詞 小室哲哉
前田たかひろ
作曲 小室哲哉
編曲 小室哲哉
プロデュース 小室哲哉
安室奈美恵
発売元 avex trax
発売日 '95/12/04