彼女はデビュー曲から2枚プロデュースの久保こーじ君と作ったんだけど、やはり当時、沖縄アクタスクール出身=ダンスってイメージもあって、シングルはアップテンポのものでした。
この曲は2枚目のシングル、「precious・delicious」のカップリング曲です。
ゆっくり聴かせる曲。
敢えてこういった曲にもチャレンジさせたのかもしれない。
デビュー曲の「DO-DO-FOR ME」のカップリング曲「black paradise」もそう。
もともと歌のウマイ子だったから安心して書けたんだけど、実は1枚目も2枚目も個人的に言わせてもらうと、詞に関してはカップリングの詞の方が気に入ってるのです。
当時東京に出てきて一人暮らしをはじめた彼女は、まだ慣れなくってサビシイって言ってたっけ。
スタジオで「本が読みたいんだけど、なんかいい本ないですか?」って聞かれて、何冊か選んで彼女にプレゼントしたことがあった。
村上龍さんと山田詠美さん、椎名誠さん、筒井康隆さんとか何冊かみつくろって。
そうしたらその時のレコードメーカーのエライ方に「不良文学を薦めないでくだい!」って怒られました。
この中のどなたがをさしてそう言ったかは僕にはさっぱり理解できませんが、まぁそういう理解のされかたもあるんだな・・・って思ったわけです。
ちょっと初めての一人暮らしに戸惑ってる彼女に、まっとうではない励ましかたをしたかったわけで、偉人伝とかありがたぁーいお話しの本とかススメたって・・・ねぇ。
ナンカ「お前考えてねーだろ?」って感じでヤじゃんね。
・・・と、まぁそういう表以外でのちょっとサミシイ彼女なんかを詞にしてみたいって思ったのが、このカップリングたちなのでありました。
けっこう彼女のローテンションのボーカルがいいのデスよ。

kiraini nattayo
作詞 前田たかひろ
作曲 久保こーじ
編曲 久保こーじ
プロデュース 久保こーじ
知念里奈
発売元 Sony Records
発売日 '97/3/31
Single
「precious・delicious」