この曲はもう何年前になることやら・・・・。
15年とは言わないけど、10年以上は完全に前です・・・。
あぁ、時の流れが・・・。
今の仕事の、ある意味で始まりと言っても過言ではない、思い出の曲です。
作曲のHAPPOさんとはこの曲をつくる少し前に知り合って、いっしょにレコード会社などに持っていくためのデモテープをやたらつくっていた頃の一曲。
あちこち持っていったけど、なかなか使ってもらえなくってまぁ、いつか使ってくれる人が出てくるだろ、みたいな感じで挫けずにせっせとデモテープ作りにはげんでいたっけ。
そんな時です、現在キューンソニーの部長さんの清水さんという方がおりまして、当時東京パフォーマンス(以下TPD)をプロデュースしていたわけですが、この清水さんが「この曲、ボクが使うよ。」って言ってくれたわけです。
そして本当に使ってくれた・・・・。
当時、使うと言っても本当に使ってくれるプロデューサーばかりじゃなかったわけですよ。(今もそーだろーけど)
それもこの他にもう1曲使ってくれたっけ。
でもボクらはよそのレコード会社にもこの曲をちょうど持ち込んでたもんで、そのことを話したら、「じゃぁ、そっちが先だから、もしそっちで使わないって言われたらボクが使う。」って言ってくれたわけです。
なんとキチンとスジの通って、しかも温情的なオコトバ・・・。
泣けたね、マジで。
で、その後最初のレコード会社からは見事ボツにされまして・・・・。
それでまことに恥ずかしながら・・・・しかし藁をもすがる思いで、清水さんに持って行きました。
そして清水さんは約束どおり使ってくれたわけです。
コレって、スゴイことだよ。なにがって、よそで使われなかったものなんていったらたいがいのディレクターさんはイヤな顔をする。
それでも彼は一度OKを出したものにキチンと責任をとってくれた。
それは自分の判断に自信を持ってる証拠でしょ。
それ以来、未だに清水さんとは親しくさせていただいているわけですが、ボクがこの業界で信頼をしているオジサマのひとりなのです。
このあと、TPDの仕事をもらえるようになって、TPDが日本テレビの番組のレギュラーと主題歌が決まって、その時に小室哲哉さんの曲に詞をつけさせてもらえるチャンスがめぐってきたわけです。
そして、今に至ると・・・・。
でもさぁ、この曲今聴くと、いわゆるアイドルソングって感じの詞だし、そりゃぁ、ちょっと恥ずかしいですよ。
でもボクにとって、そして作曲のHAPPOさんにとっても思いで深い曲で、ボクらの大切な曲なのです。


関連リンク
「キミはボーイフレンド」(No.0026)
「サヨナラの法則」(No.0071)
「ハートのクレッシェンド」(No.0136)
「ベランダの天使」(No.0148)
「逢いたい人の名を(Dear BOYS)」(No.0199)

「キミはボーイフレンド」
作詞 前田たかひろ
作曲 HAPPO
編曲 HAPPO・佐藤 剛
プロデュース  
八木田麻衣
発売元 Epic/Sony Records
発売日 '93/1/15